田舎の祖母が亡くなった。


子供の頃は、夏休みとかよく親に連れられておばあちゃんのところへ泊りがけで遊びに行った。田舎の山の中で小さな畑を耕してた小さなおばあちゃん。薪を割って薪風呂を沸かしてくれたおばあちゃん。帰りがけにティッシュにくるんでお小遣いをくれたおばあちゃん。私はおばあちゃんの淹れてくれる手摘みのお茶が大好きだった。


でも、高校生になった辺りからそういうのも無くなり、近年はすっかり疎遠だった。親から伝え聞いていた話では、最近は痴呆が進んで療養施設に入っていたらしく、子供(私の母親)も認知できないような状況だったらしい。


覚えていないかもしれないけど、一度くらいは見舞いに行きたいとは思っていたけど、ついに行動を起こすことはできなかった。孝行は生きているうちにしろって言われるまでもない当たり前の事なんだけど、なんと難しい事か。


そんなことを考えて年甲斐もなくひとしきり泣いて、そしてこれを書きながらまた昔を思い出して泣きながら書いてる。
親は家族葬で小ぢんまりと済ませるから出なくていいと言ってたけど、私は行くと言った。もはや会って話すこともかなわず、死出の見送りくらいしかできることはないのだから。


余談だが、今日は昼過ぎに起きて何の気なしに点けたテレビで、ソドムとゴモラから逃げる時にロトの妻が振り向いて塩の柱になったという話をしてて(Eテレ)、そこからの連想で見るなのタブーとか黄泉について検索してたりした。親から知らせを受けたのはその直後だった。