三月物語

先月のサンデーGX(4月号)を今頃読んだ。


今回のMARCH STORYは切ないお話…
人間に害を為す(とされている)魔物や怪物の類がふとしたきっかけで人の優しさに触れて仲良くなるけれども最終的には誤解によって人間に殺されてしまうという展開は、古来より神話や民間伝承などでは比較的よく見られる類型で非常にテンプレではあるけれども、それはテンプレであるが故に、あるいは広く大衆の心に響くものであるから故に世界各地多様な文化圏で散発的偶発的に自然発生したものであるにも関わらず同一のプロットとしてテンプレ化されてきた歴史があるわけであって、先人より物語の形態に託して脈々と伝承された人生訓、経験則として示唆されるもの以上に、生まれ育った地域文化を超越した何らかの生得的な全人類で共有可能な普遍意識が脳の奥底に潜在しているのではないかと考えさせられるところ、こうして現代的なモチーフと漫画という媒体で再生産された作品であってもその共有意識は褪せることなくごく自然に想起され得る。


ぶっちゃけ端的に言えば


「感動した!」


お涙頂戴だと分かっていてもこの手のには弱いんだよなあ私


しかもこの手の話はストーリー展開的にHAPPY ENDにはなり得ないので必然的にBAD ENDだ。良くてせいぜい今回の話のような似HAPPY END(つまりは脳内補完END)であって、美しくはあるけれども、切ない結末。泣ける…